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永代供養の契約で確かめること|期間・料金・解約

永代供養に法律の定義はなく、何年個別に納めるか、いつ合祀に移すか、毎年の管理料があるかは契約ごとに違います。「永代使用」との違い、使用期限の決め方の種類、解約と返金、契約の前に確かめることを、厚生労働省の墓地経営・管理の指針と標準契約約款をもとにまとめました。

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永代供養は、お寺や霊園が家族に代わって遺骨の管理と供養を続ける約束のことで、法律に決まった中身はありません。個別に納めておく期間、合祀に移す時期、毎年の管理料の有無、解約したときの扱いは、契約ごとに違います。申し込む前に、この四つを契約書で確かめます。

継ぐ人がいないので永代供養にしたい、と考えて資料を取り寄せると、「永代」「永代使用」「永代供養料」と似た言葉が並びます。言葉の違いと、契約書のどこを見ればよいかを説明します。

永代供養に決まった定義はない#

厚生労働省は2000年に、墓地の経営と管理についての指針と、墓地の契約の雛形(標準契約約款)を都道府県などに示しています。この中で、「永代供養墓」には確立された定義や慣習がなく、実態はさまざまだとしています。

  • 個々の区画で管理するもの
  • 一定の期間が過ぎたら合葬墓(合祀のお墓)に移すもの
  • 初めから合葬墓に納めるもの

そのうえで、個々の契約が重要になるとしています。

厚生労働省「墓地経営・管理の指針等について」(平成12年12月6日 生衛発第1764号)厚生労働省(外部サイト)

この指針と約款は、都道府県などが墓地を指導するときの参考として示された「技術的助言」で、墓地に守る義務があるものではありません。それでも、契約書を読むときに何を見ればよいかの目安になります。2026年11月時点でも、厚生労働省の「墓地・埋葬等のページ」に載っています。

「永代使用」と「永代供養」は別のもの#

似た言葉ですが、指すものが違います。

言葉指すもの
永代使用料墓地の区画を使う権利の料金
管理料共用部分の管理の料金。年ごと
永代供養料管理と供養を任せる料金

指針は、墓地の料金を大きく二つの形に分けています。一つは、契約のときに払う「使用料」と、年ごとに払う「管理料」を組み合わせる形で、使用料は「永代使用料」という名前で集められることも多いとしています。区画を使う権利を家族が代々受け継いでいく、広く行われてきたお墓の契約です。永代使用料を払っても、毎年の管理料は別にかかります。

もう一つが永代供養墓の形です。

将来にわたる管理と供養を経営者に任せるもので、「永代供養料」などと呼ばれる料金を払います。指針は、これを管理料を一括して前払いするものとみる見解もあると紹介しています。

指針は、料金について、どの範囲にどれだけ払うのかを利用者が十分に分かるようにすることが重要だとしています。やむを得ない事情がない限り、ほかの名目で料金を追加すべきではないともしています。永代供養料のほかに、毎年の管理料や、納骨・彫刻などの料金がかかるかを、契約の前に書面で確かめます。

使用期限の決め方#

指針は、墓地を使える期限の決め方として、次の4つを挙げています。

決め方中身
無期限期限の定めがない
管理料継続管理料を払う間は続く
有期限期間が過ぎたら合葬墓へ
有期限更新管理料を納め、申し出れば更新

「管理料継続」は、管理料が払われなくなって一定の期間(指針では例として3年)が過ぎると使う権利がなくなり、納骨堂や合葬墓に移す決まりです。「有期限」は、30年などの期限を決め、過ぎたら納骨堂や合葬墓に移す決まりです。

「永代使用」とあっても、期限があることがあります

指針は、「永代使用」と表示しながら、実際には管理料を払う間だけ続く契約や、期限付きで更新する契約であることもあるとしています。「永代」という言葉だけで判断せず、契約書の使用期間の条項と、管理料が払えなくなったときの扱いを読んでください。

合祀に移す時期と、取り出せるか#

永代供養墓の雛形(埋蔵管理委託型の約款)には、納めてから決まった年数が過ぎたら、経営者が合葬墓や納骨堂に遺骨を移せるという条項が入っています。年数は「○年」と空欄で、墓地ごとに決める形です。

同じ雛形では、合葬墓に移したあとは、契約を解除できないとしています。ほかの遺骨と一緒になると、その遺骨だけを取り出すのが難しいためです。個別の区画にある間に契約を解除したときは、遺骨を引き取ることになっています。

後から別のお墓に移す可能性があるなら、個別に納めておける年数を確かめ、親族とも共有しておきます。合祀と散骨の違いは、樹木葬・納骨堂・散骨・永代供養の違いと選び方で説明しています。

解約と返金#

雛形では、契約した人は書面でいつでも契約を解除できるとしています。まだ遺骨を納めておらず、契約から一定の年数の内であれば、払った料金の一部を返すという条項も置いています。返す割合や年数は、空欄です。

実際の契約は、雛形どおりとは限りません。国民生活センターには、墓地の解約を求めたら解約料を請求された、という相談が寄せられています。遠方のお寺の永代供養墓から近くの霊園に遺骨を移そうとして、離檀料を求められ、話が進まないという相談もあります。

国民生活センター「墓・葬儀サービス」各種相談の件数や傾向国民生活センター(外部サイト)

同じページによると、消費生活センターなどに寄せられた墓の相談は、2025年度に1,077件でした(2026年5月31日現在の集計)。

申し込む前に確かめること#

指針は、契約書のほかに、重要な事項をまとめた書面(重要事項の説明書)を作り、それに沿って説明したうえで契約することが必要だとしています。説明を受けるときは、次の点を一つずつ確かめます。

契約書で確かめること

  1. 個別に納めておく期間と、その後に合祀するかどうか。合祀するなら何年後か

  2. 永代供養料に含まれるもの。毎年の管理料、納骨や名前を刻む料金が別にかかるか

  3. 管理料がある場合、払えなくなったときにどうなるか

  4. 解約できるか。遺骨を納める前と後で、返金があるか

  5. 契約する人が亡くなったあと、誰が連絡先になるか

  6. お寺の永代供養墓なら、檀家になることや、法要のお付き合いが条件になっているか

分からない条項があれば、その場で署名せず、書面を持ち帰って家族と読んでください。契約のことで困ったときは、お住まいの自治体の消費生活センターなどに相談できます。

継ぐ人やお参りの希望に合わせて、永代供養墓とほかの形で確かめることを並べて見たいときは、お墓の形を比べるで一覧にできます。

まずは、候補の墓地から契約書と重要事項の説明書を取り寄せ、使用期間と合祀の時期の条項から読んでください。

法要や供養のしきたりは、宗派・地域・ご家庭によって異なります。実際の段取りは、菩提寺や葬儀社にご確認ください。

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